Ginseng ジンセン 2015年初春号

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今すぐ役立つ健康講座③春先のアレルギー物質に要注意!「花粉・黄砂・PM2.5」

例年、スギ花粉が飛び始めるのが2月。さらに、これからは中国から飛来する黄砂やPM2.5も増えます。これらは、アレルギー症状はもちろん、呼吸器系、循環器系の疾患も引き起こすので、十分な対策が必要です。


アレルギー症状はどうして起こる?

鼻がムズムズして、くしゃみが止まらず、目がショボショボして、喉もイガイガ…。花粉や、黄砂に付着した化学物質は、こうしたアレルギー症状を引き起こします。さらに、PM2.5によって鼻などの粘膜がダメージを受けると、花粉や化学物質に対して過敏に反応するようになり、症状がひどくなることもあります。
そもそも人間の身体には、外部から侵入してきた異物を排除しようとする働きが備わっています。アレルギーとは、こうした働きが過剰になり、不快な症状が起こること。くしゃみや鼻水などは、花粉や化学物質を体外に出すための反応なのです。
ただし、アレルギー症状は、特定の物質に対してだけ起こったり、あるいは、まったく発症しないという人もいます。なぜ、人によって違いが生じるのか?その理由は、まだはっきりとは解明されていませんが、環境汚染やストレスの影響のほか、遺伝子の問題などが考えられます。

アレルギーのメカニズム

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アレルギー症状を緩和する高麗人参。

高麗人参はアレルギー症状を改善します。鍵となるのは、過剰なアレルギー反応を抑制する作用を持つ副腎皮質ホルモン。高麗人参は脳下垂体に働きかけて、このホルモンの分泌を促進し、アレルギー症状を和らげます。ちなみに花粉症の薬にステロイド剤がありますが、これは副腎皮質ホルモンの働きを人工的に作り出したもの。こうした薬とは違い、高麗人参には副作用がないので、安心して飲み続けられます。
この他、高麗人参に含まれるジンセノサイドRg1が、PM2.5の毒性を軽減する働きがあることも、下記の実験でわかっています。

高麗人参がPM2.5の毒性を軽減!

 実験で、PM2.5を加えた液をヒト培養細胞に与え、PM2.5濃度によって、細胞がどの程度死滅するかを調べました。さらに、ジンセノサイドRg1を加えることで、細胞の生存率がどのように変化するのかを検証しました。
その結果、PM2.5濃度が100μg/ml以上になると、PM2.5濃度が高まるにつれて、細胞が多く死滅することがわかりました。また、ジンセノサイドRg1を加えておくと死滅する細胞が少ないことも明らかになりました。
つまり、ジンセノサイドRg1には、細胞に対するPM2.5の毒性を和らげる効果があるといえます。

ヒト培養細胞の生存率の測定結果

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体内への侵入防止に専用のマスクやメガネを。

黄砂やPM2.5の粒子はかなり小さいため、肺まで入る危険性が大。そうなるとアレルギー症状だけでなく、肺炎や喘息といった呼吸器系疾患が悪化します。さらにPM2.5が血液中に入って心臓疾患になることもあります。こうした事態を防ぐには、体内に入れないことが大切。最近ではPM2.5に対応した高機能マスクや、黄砂や花粉を防ぐためのメガネも広まっています。また、うがいはのどだけでなく鼻も行うと症状の緩和に役立ちます。

高麗人参を続けるとともに、生活面でも工夫をして、つらい時期を乗り切りましょう。