高麗人参の分析(6)~バランス~

2015 年 4 月 15 日

主席研究員 理学博士 三原

 

休日に、妻と子供から「お好み焼きを作って」とせがまれることがあります。私は我が家のお好み焼き作成係です。

 

多めに作って、焼いて余った分を冷凍しておくと、それは後日のお昼ごはんになります。特に子供の夏休みや春休みに言われることが多く、長期休みの昼食に役に立っているようです。

 

しかし、家族からせがまれるのはそういった便宜上のことだけでなく、一応好評を得ているからだと思っています。(いえ、信じています!)

 

作るときのポイントは色々ありますが、3点挙げるとすれば、ふわふわ感を出すための生地作り、生地とキャベツ等とのバランス、焼き加減でしょうか。

 

例えば、生地を作りすぎたからといって、キャベツやネギなどの具に多量の生地を混ぜ込んだら、あまり美味しく仕上がりません。

 

バランスが重要です。

 

先日はキャベツに比べて生地が足りなくなり、急きょ足りない生地を追加で作りました。うっかりバランスを考えていなかったせいです。

 

 

さて、高麗人参に含まれるジンセノサイドも「バランス」が重要です。

 

ジンセノサイドの研究は世界中でたくさん行われていて、それぞれの種類のジンセノサイドにどのような効果があるのかが少しずつ分かってきています。ですので、特定の効果を求めるなら、特定のジンセノサイドに偏ったものでも構いません。

 

しかし、幅広く身体の調子を整えたいのであれば、「ジンセノサイド組成のバランス」が重要になります。

 

それには、

  1. ジンセノサイドの「ジオール系」と「トリオール系」のバランス
  2. 「メジャージンセノサイド」と「プレミアムジンセノサイド」のバランス

この2つがあると考えています。

 

まず(1)について、
ジンセノサイドは大きく分けると「ジオール系」と「トリオール系」の二つがあって、これらは正反対の働きを持っています。

 

ジオール系には、気分を落ち着かせて身体を休める働き、トリオール系には、活動的にさせて気分を高める働きがあります。

 

これら2つの成分は、高麗人参の「根っこ」にバランスよく含まれており、摂取するとその時々の身体の状態の足りないところをうまく補うことができるわけです。

 

ちなみに、葉っぱや果実は極端にトリオール系が多く、もし摂取すれば偏った働きしか得られないと考えられます。もちろん、弊社製品は根っこのみを使用しているので、このバランスはバッチリです。

 

次に(2)についてです。
収穫したばかりの高麗人参に含まれるジンセノサイドは、メジャージンセノサイドが大半です。それが紅参に、さらに熟成エキスに加工されることにより、プレミアムジンセノサイドへと変化します。

 

加工によって「メジャージンセノサイド」が分解されて低分子になり、身体に吸収されやすい形「プレミアムジンセノサイド」になるのです。

 

プレミアムジンセノサイドを多く含む製品を摂取すると、素早く体内に多量に吸収され、短時間で効果が現れます。そして、比較的短時間で体外に排泄されます。効いている時間は短いですが、即効性があります。

 

一方、メジャージンセノサイドは、そのままの形ではほとんど身体に吸収されず、消化管に滞留している間に腸内細菌の働きによって分解され、身体に吸収されます。

 

ただし、これは分解できる腸内細菌を持っている人の場合であり、分解できない腸内細菌しか持っていない人は、残念ながらメジャージンセノサイドを有効活用できません。

 

あくまで腸内細菌によって分解できる人の場合ですが、メジャージンセノサイドは消化管で腸内細菌によって徐々に分解され、少しずつ身体に吸収されます。持続的に効果を発揮するわけです。

 

腸内細菌ってスゴイですね。
腸内細菌の詳細は徳田主席のブログ、「からだ」ってスゴい(三)をご覧下さい。
(続編で今回の話をもっと詳しくしてくれるかも。乞うご期待!)

 

つまり、「メジャージンセノサイド」と「プレミアムジンセノサイド」がバランスよく含まれていることにより、持続性と即効性が両立できるのです。
弊社製品はこちらのバランスもバッチリです。

 

日々、分析しながら、休ませる効果と活発にさせる効果、即効性と持続性、この2つのバランスをより多くの方に実感して頂きたいと思っています。

 

以上