手作りコスメ 〜化粧品開発への道〜

2015 年 7 月 8 日

研究開発員 内田

 

以前に「市販の基礎化粧品が、あまり肌に合わなかった」という話をさせて頂きました。

 

それ以来、日に日に「自分自身が本当に納得できる化粧品を使いたい!」という想いが強くなり、「よし、それなら自分で納得のいくものを作ってやろう!」と思い立ちました。

 

たくさんある化粧品の中で、私はまず、化粧水を作ってみました。

 

結果としては、使用感や実感において満足のいくものができあがり、現在も「さらに良いものを作りたい!」と試行錯誤を繰り返す日々が続いています。もっと早く自分で作れば良かったと思いました。

 

こうした経験を経て、手作りコスメにはメリットとデメリットがあるなと感じました。

 

まずメリットは“自分自身が、本当に納得できるものを使用できること”です。

 

化粧品に配合する成分は、自分が安全だと思えるものを使います。そのため、市販品でありがちな「なんかよくわからない成分が入っているけど、本当に大丈夫なの?」というような不安、ストレスを感じることなく使用できる点は、大きいと思いました。

 

また、コストが原料費だけなので、有効成分をたっぷり配合しても安価で仕上げられることが魅力です(ただし、原料メーカーの設定する上限を考慮する必要はあります)。

 

逆にデメリットは“作る手間が少しかかること”“香りや使用感などの細かな調整が難しいこと”だと思います。

 

特に、香りは香料などを入れない限り、原料本来の香りがするので、決していい匂いとは言えない気がします(私はアスタキサンチンを配合したときに、そのにおいが合わず、使用を断念しました)。

 

以上、手作りコスメの魅力をまとめさせて頂きましたが、高麗人参を研究する者としては、やはり「高麗人参のエキスを配合した化粧水を試してみたい」という想いが日ごろからあります。

 

そこである日、分析で余った紅参エキスを少しもらい、化粧水に配合したところ、かなり満足のいくものができあがりました。

香りに関しても、紅参の土くさくもほんのり甘い香りにとても癒されました。

 

文献でも、紅参エキスや有効成分ジンセノサイドを肌に塗布したとき、有用な効果があると書かれていますが、それも納得という実感です。

 

残念ながら、常に分析の残りをもらえるわけではないので、それ以来「紅参化粧水」は使えないままです。しかし、今でもあの使用感は忘れられません。

 

こうしたこともあり、高麗人参の化粧品への応用は、とても興味深いテーマだと私は考えています。